Dify Langfuseプラグインがv0.0.2にアップデート!プロンプトの変数置換に対応
- Shunsaku Takagi
- 10 時間前
- 読了時間: 3分
LLMアプリケーション開発プラットフォーム「Dify」と、LLMオブザーバビリティツール「Langfuse」を連携させるためのカスタムプラグイン「Dify Langfuse Plugin」が、v0.0.2にアップデートされました。
今回のアップデートの目玉は、Langfuseからプロンプトを取得する「Get Prompt」ツールに、プロンプト内の変数を動的に置換する機能が追加された点です。これにより、Difyのワークフロー上で、より柔軟かつ再利用性の高いプロンプト管理が実現可能になります。
本記事では、この新しいアップデート内容を中心に、Dify Langfuseプラグインの魅力と使い方を詳しくご紹介します。
リリース情報はこちらからご確認いただけます。
Dify Langfuseプラグインとは?
Dify Langfuseプラグインは、Difyのワークフロー内からLangfuseで管理しているプロンプトを直接呼び出したり、検索・更新したりするためのカスタムツールです。
このプラグインを使うことで、煩雑になりがちなプロンプトのバージョン管理やチームでの共有をLangfuseに集約し、Difyからは常に最適なプロンプトを呼び出してアプリケーションを構築、といった効率的な開発フローが実現できます。
プラグインの基本的な機能や導入メリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
【v0.0.2】Get Promptツールが変数置換に対応!
今回のアップデートで最も強力なのが、Get Promptツールの機能強化です。
従来、Langfuseから取得できるのは静的なプロンプト本文のみでした。しかし、v0.0.2からは、プロンプト内に {{variable_name}} のような形式で変数を定義しておき、Dify側から値を渡して動的にプロンプトを生成できるようになりました。
具体的な使い方
新しく追加されたツール変数 variables に、置換したい変数をJSON形式で指定します。
例えば、Langfuseに以下のようなプロンプトが保存されているとします。
こんにちは{{name}}さん、{{country}}へようこそ!
このプロンプトをGet Promptツールで取得する際に、variables パラメータに次のようなJSON文字列を渡します。
{"name": "太郎", "country": "日本"}
すると、ツールからの出力 text は、変数が置換された以下の文字列になります。
こんにちは太郎さん、日本へようこそ!
これにより、Difyのワークフロー内で得られた変数(ユーザーの入力など)を使って、Langfuseで一元管理されたプロンプトテンプレートを動的にカスタマイズすることが可能になります。


アップデートされたGet Promptツールの詳細
以下は、Get Promptツールの入力パラメータと出力の詳細です。
入力パラメータ
パラメータ名 | 説明 | 必須 | デフォルト値 |
name | Langfuseで管理されているプロンプトの一意な名前。 | はい | - |
label | 取得したいプロンプトバージョンに付与されたラベル。version との同時指定不可。 | いいえ | production |
version | 取得したいプロンプトの特定のバージョン番号。label との同時指定不可。 | いいえ | - |
variables | プロンプト内の変数を置換するためのJSON文字列。形式:{"variable_name": "value"} | いいえ | - |
出力
変数が正しく置換されると、text には置換後のプロンプト本文が、json には処理の詳細を含むメタデータが返されます。
promptキーはこれまで通り変数置換前のプロンプトが、processed_promptキーには変数置換後のプロンプトが入ります。
出力例:
{
"text": "こんにちは太郎さん、日本へようこそ!",
"files": [],
"json": [
{
"name": "greeting_prompt",
"version": 2,
"prompt": "こんにちは{{name}}さん、{{country}}へようこそ!",
"processed_prompt": "こんにちは太郎さん、日本へようこそ!",
"variables_applied": true,
"labels": ["production", "latest"],
...
}
]
}

まとめ:より高度なLLMアプリケーション開発へ
今回のDify Langfuseプラグインのアップデートにより、プロンプトの管理と活用の幅が大きく広がりました。
ぜひ、この機会にDify Langfuseプラグインをアップデート(または新規インストール)して、より効率的で高度なLLMアプリケーション開発にお役立てください。
インストールと詳細はこちらのGitHubリポジトリのREADMEから
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